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一期一会

稲毛 幸子

稲毛幸子小美玉市の張星で2017年9月からカフェを開いています。個人経営で自由気ままな店主の稲毛です。カフェ経営と言うのは飲食店の中では一番稼げないと言われています。大手チェーンの飲食店でアルバイト経験を経て、それは身に染みて感じていました。小さなカフェでは原価は高く、回転率は悪い。仕入れから調理、店の中や外の清掃まで考えやらなくてはならない。「カフェは、やめた方が良いよ」と何度言われたか分かりません。ただ何度止められても「やらない」という言葉では済まないほど想いは大きく育っていました。好きな物や家具を集めた空間。優しい味の料理やデザート、コンセプトに合うBGMが流れる店内。特に古い物を活かしたレトロなリノベーションをしているお店は見ているだけでトキメキが止まりませんでした。「自分らしく」を表現するのにカフェは外せないモノだったのです。運良く近場で古い物件に巡りあい、旦那と一緒に壁をハンマーで壊すところから始めました。ペンキを塗ったり壁を作ったり、何ヵ月もかけて好きなようにリノベーションすることが出来ました。開業してから「もう無理!」と思う瞬間も多々ありますが、会社員では知りえなかった事、経験できなかった事、出会えなかった人、お味噌汁を一口飲んで泣き出した人。「ここに来れてよかった。ごちそうさま。美味しかったよ」という言葉達。私の中に残るキラキラ輝く宝物は増えていくばかりです。
小美玉市にも色んなお店や物、人がいます。まだまだ出会えてないモノが沢山あると思います。知りたいし、知ってもらいたい。誰かと共有していきたい。シティプロモーションという言葉と出会い「・住んでいるまちをお勧めしたいという想い【推奨意欲】・住んでいるまちをより良くするために、まちにかかわりたいという想い【参加意欲】・まちをより良くするために、まちのために頑張っている人に感謝したいという想い【感謝意欲】」この想いは他人事ではないと感じました。
結婚して小美玉市に来て、出産して子育てを始め、開業してお店を持ちました。日々は目まぐるしく過ぎていきます。忙しくても自分にできることは何なのか?たいしたことは出来ません。ただ、笑って毎日を楽しみ、素直に感謝を伝えられ、子供たちが育った街を誇れるように。そんな子育て街育てをしていきたい。「あなたのことが必要です。」そう言いあえる人とこれからも、この街で出会っていけたら良いなと思います。